第1章 着るための準備

102.半衿のつけ方

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きものの衿元えりもとからチラリと見える真っ白な半衿はんえりは清潔感の象徴しょうちょうです。多忙な女性にとっては、「半衿付け」は少々おっくうな時間かも知れません。でも、心配いりません。ここだけの話、絹交織きぬこうしょくの半衿を付けたwashable長襦袢なら、そのまま洗濯機で洗えます。永久的にとはいきませんが、半衿が汚れてえたくなるまでには、かなりの回数着られます。

もし、「面倒だし、どうしても時間がない」、という方にはきもの専門店などに半衿付け(1,650円程度)をお願いする手もあります。

「きものを着る」ということは、着るまでの準備や着たあとのお手入れが欠かせません。実は、そのゆったりとした時間を楽しむことができるのも「きものの魅力」の一つです。手間を惜しまず、きれいにお手入れされたきものは、「着る人の心」そもののです。

半衿の付け方の手順

1. 長襦袢の裏からつける

2. 半衿と長襦袢の中心を合わせる

3. イ~ロ、イ~ハの部分は5mmほど半衿をつらせる

(1)長襦袢の裏から付けます。

(2)長襦袢の中心と半衿の中心を合わせます。長襦袢の衿に半衿の縫い代分を重ねます。(表裏のある半衿はここでは裏が見えます。)

(3)半衿の中心をマチ針で止めます。縫い代は1cm~長襦袢の衿幅によって決めます。マチ針は長襦袢の衿の下線に沿って止めます。

(4)次に肩開きから2cm外側をマチ針で止めます。5mm~8mm半衿をつらせて止めます。半衿の材質に合わせてつらせます。

(5)中心から外側に向けて、ゆるみがはいらないようにマチ針で止めます。半衿の端は折り返しておきます。

(6)(5)と同じで左側です。

(7)半衿の端は内側に折り返して止めておくと出来上がりがきれいです。あらかじめ内側に折って縫われてもいいです。

(8)全体にマチ針をしたところです。

(9)マチ針と同様、長襦袢の衿の下線に沿って縫います。1.5cm~2cmの大きな縫い目です。

(10)背中心から肩開きまで、つらせた部分は1cmの縫い目です。

(11)(10)の拡大です。

(12)縫い終わったら半衿を折り返します。折り返したら縫い目が見えません。

(13)長襦袢を表にかえします。

(14)半衿の中心から縫い代を内側に折り返してマチ針で止めます。長襦袢の衿と半衿に隙間が出来ないよう縦方向に引っ張って止めます。

(15)中心から外側に向いてマチ針を止めます。長襦袢の裏で半衿をつらせましたので、表はつらないで自然に添わせます。

(16)端から1.5cm~2cmの大きな縫い目で縫います。長襦袢を着た時は縫い目が見えますが、着物を着ると見えません。

「知らないと後悔する着付け教室の話」が集英社に取材されました

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