丸洗いが、仕立てあがったままで洗うのに対して、洗い張りは、仕立てあがった着物を、解いて、つなぎ合わせて、もとの反物の状態にします。それを水洗いした後、両端から伸子(しんし:針のついた竹ひご)でピンと張りながら糊付けをします。
絹物は、水洗いするたびに生き返り、もとの張りと光沢を取り戻す最高の素材です。ひと昔前までは、日本中のあちこちで着物の洗い張りが自宅で行われていました。ですからお針仕事の出来ない女性は、ほとんどいなかった訳です。
洗い張りをすれば、柄付けによっては、生地の前後左右を入れ替えたり、裏をやり変えたり、紬などは裏表を逆にしたり出来るのです。
また、娘の着物に仕立て変えたり、羽織をコートにしたり、裏地の色を変えたり、手入れそのものが生活であり、楽しみであることは、今でも着物の通なら味わえる喜びです。
加工代の目安
訪問着の洗い張り…………12,000円
ガード加工…………………12,000円
仕立て代……………………38,000円