（1）枕に帯上をかぶせます。枕の中心に輪ゴムをとめておくと動きません。
（2）全通、六通柄の名古屋帯の結び方です。
名古屋帯のたれ先から80cmの所に枕を置きます。（柄によっては80cmを前後してください。）
（3）枕の近くまで、手先は半分に折り目をつけておきます。（2）の帯を裏返して、膝の上に置きます。
枕の持ち方です。
親指を帯の上から枕の上におきます。人差し指は帯の中で枕に添えます。残り3本は帯上を握りこんで帯の下にして、枕をしっかり持ちます。
（4）（3）を横から見た所です。
（5）片手で帯をすべらせる様に、腰に持っていきます。
（6）両手で帯を持ちます。膝の上で持った時と同じ持ち方です。
（7）そのまま、まっすぐ肩甲骨まで帯を上げます。
（8）枕のひもと帯上を脇にはさみ、枕のひもをしっかり結びます。
帯を高めに結ぶ場合は、帯がずれ落ちないように胸の上で結びます。帯上は前板の中に入れておきます。
（9）胴帯を巻きます。枕のすぐ下の帯を、胴帯が半分になる様に三角に折りたたみます。
胴帯を右手の方に回します。きき手が逆の方は、胴帯を左手の方に回します。
右手、左手で交互に確認しながら正三角形を作ります。
（10）枕のすぐ下に正三角形をつくると、 頂点が体の中心になります。
（11）一度、床の上で三角を作ってみるとわかりやすいです。
（12）三角がくずれない様に 胴に一巻きします。
三角の頂点に人差し指を入れて、手先の輪の方を持ってしっかり締めます。
三角の頂点がいつも体の中心にあります。
（13）一巻きした手先は、体の中心で内側に折り返します。
そこにクリップを止めます。
（14）帯をほどいて元に戻し、 残りの帯を内側に入れます。
（15）もう一度胴帯を巻いて、三角の頂点に人差し指を入れ、しっかり締めます。
三角が体の中心よりずれていたら、中心に戻してから締めます。
枕が胴帯に挟まっていたら、下から押し上げて、もう一度締めます。
（16）しっかり締まったら、 前板と一緒にクリップで止めます。
（17）お太鼓をつくります。腰紐をたれの内側に入れ、胴帯の下線にあてます。（お太鼓の大きさの基本は、胴帯の下線です。）
（18）お太鼓に腰紐をあて、 余分を人差し指で内側に折ります。
（19）片手でお太鼓の下線を持ち（腰紐の通っている所）もう一方の手で腰紐より下の帯を内側に繰り上げます。
全部繰り上げないで、たれ先を少し残しておきます。
（20）手を腰紐の所に持ちかえ、お太鼓とたれを、まっすぐに合わせます。
（21）人差し指を下におろして、たれの長さを人差し指一本より少し短めにします。
（22）腰紐を前に回し、胴帯の上でしっかり締めます。腰紐がゆるいと、お太鼓やたれ、胴帯がずれてきます。
（23）手先のクリップをはずします。たれの下から三角に指を入れ、もう一度締めます。
（24）お太鼓1枚を残した内側に手先を通します。
反対側から引っ張って、お太鼓の下線に揃えます。
（25）手先の長さは、お太鼓の両端に揃えます。長い時は、輪の方を内側に折り込みます。
（26）帯〆を手先の中心に通します。
（27）帯〆の長さを揃えます。
（28）左手の方を上に重ねます。
（29）上になった方（左）を内側に折って締めます。
（30）右手で輪をつくって中心に重ね、押さえます。
（31）左手で真上に折って 押さえます。
（32）右手で輪の中に折り返して、根元を押さえます。
（33）左を引いて、次に両方しっかり締めます。
帯〆は両方上から挟み、房が上を向くようにします。おしゃれ着の場合、丸組の帯〆は両方上から挟みます。平打ちの帯〆は、右は上から、左は下から挟みます。
腰紐をはずします。
（34）帯上を出して、両脇まできれいに広げます。
（35）幅を四つ折りにします。
まず、両端が少し重なるくらい内側に折り、さらに半分に折ります。
（36）輪を上にして、手を下から添え、脇まできれいに整えます。
（37）左を上に重ねます。
上になった方（左）を内側に折って横に締めます。
（38）締めてから立てて、下をすこし引いて結び目の上を平らにします。
（39）上の方を下から回して、左に出します。
結び目をきれいに整えながら結びます。
（40）残りは脇までこない長さに折りたたんで、着物と前板の間に入れます。
（41）前姿の出来あがりです。
衿合せ、帯上の結び目、帯〆の結び目が一直線になります。
帯〆は、帯幅の中央よりやや下で少し右上がりになります。
おはしょりは帯の下線より4～5cm出ます。
（42）後姿の出来あがりです。
お太鼓の大きさや高さは、年齢、好み、出かける場所などに応じて決めてください。
美しく着るためのコツ
・補整を使って寸胴にすること
・裾つぼまりに着ること
・きれいにしわをとること
