第7章 おしゃれ着の種類

704.十日町紬・小千谷紬・紅花紬

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十日町紬

十日町紬は新潟県十日町市で生産され、紬の中で最もファッショナブルで自由な雰囲気を楽しませてくれます。伝統工芸の枠にとらわれない自由な発想は、色彩感覚とデザインにおいて常に新鮮で前衛的なセンスを創作し続けています。10代の若者から着物のプロまで、楽しむきもの、気軽なきものとして幅広い支持を集めています。とりわけ新感覚や個性的な新柄を自分風にきこなす技術、新と旧の着物と帯のバランスなど、取り合わせや色合わせに「きもの通」の新しい喜びを与えてくれるのも、この紬の大きな魅力のひとつと思われます。このチャレンジ精神果敢なきもののアバンギャルド(革新家)たちを、きものファンのひとりとして支援してほしいものです。

小千谷紬

小千谷紬は、新潟県小千谷市で生産される絹織物です。小千谷は、越後上布や小千谷縮(麻織物=夏用)が盛んに織られていた高度な技術を持つ産地です。ふんわりした柔らかい真綿の風合いには、独特のやさしい肌触りがあります。

紅花紬

山形県米沢市で織られる紬で、紅系の色を中心に黄色・オレンジ色などの縞や格子の柄などがあります。紅花紬は、渋いきものが多い紬の中でやさしく暖かさを感じます。素朴さのなかに華麗さを秘め、モダンで高級なお洒落着として根強い人気があります。

昔、紅は、高級な口紅や墨などの原料として米沢藩のご禁制品でした。紅花から取れる染料は、黄色。染められた糸が太陽光線に触れて、はじめて淡く柔らかいピンクに発色します。その発色具合は、温度や湿度で微妙な変化をし、今でも染色家の悩みの種です。

「知らないと後悔する着付け教室の話」が集英社に取材されました

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