きものを着たら、自分の美しさを最大限に引き出せるよう、最高のパフォーマンス(出来ばえ)を習得しましょう。そのためには、体の動きにも、磨きをかけなければなりません。
正面より右向きに立つ場合
- 左足を斜め後ろに引き、右足を被(かぶ)らせる様に持っていく
- 足の引き方次第で体の線がきれいに出ます。
- 顔は左足、引き足の方向にあごを引き、頭を右に1~2cm傾けます。
- 目は、右肩まっすぐ前1m上を見ると目元がハッキリします。
- 指先は、五本の指がバラバラに広がっていては締りがありません。
- 人差し指は自然に伸ばして、中指から2~3mm曲げると上品に見えます。
- 手の持っていき方には、決まりはありませんが、右手は上前にそっと置きます。
- 左手は、体から少し離すと体の線がスッキリ見えます。
- 出来上がった姿に、顔が向いている肩を1~2cm下げると優しく控えめに見えます。
正面より左向きに立つ場合
上の反対のポーズを取ります。
※プロのモデルでさえ厳しい練習を重ねます。何度も何度も鏡の前で練習しましょう。
体の動き/手足の動き
≪緊張感を持つ≫
足の先から、頭のてっぺんまでを、意識して緊張感を持つ。
キリッとした緊張感が、すがすがしさと気品をただよわせます。
ダラッとした気分が、そのまま表情に出てしまいます。
≪歩くとき≫
手に何も持たないときは、大手を振らない。
手先に気を入れ、正面から見て、一本の指に見えるように。(手先はバラバラに広げない)
足の親指に力を入れる。
足の出し方は、親指の前へ前へと、まわします。
わずか1~2cmの心がけで、無理のない綺麗な内股で歩けます。
≪止まったとき≫
右手は、着物の上前にそっと置くぐらい。
両手を前にやさしく組むこともあります。
≪パフォーマンスから自然体へ≫
動き(立ち居振舞い)に磨きをかけ、かたちを習得します。
最後には、優しい気持ち、おだやかな心を持つことで
女らしさが自然にあふれ出るのではないでしょうか。
私も、常々そう有りたい。そう考えています。
※このページは、沼田校校長/砂田八千江先生からいただきました。