第17章 きものの柄と技法

1704.紅型

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紅型(びんがた)は、強烈で多彩、しかも華麗。沖縄で生まれ独特の染味を持つ型染で、友禅染や江戸小紋と並ぶ日本の代表的な染物。

「びん」は、紅という意味ではなく、すべての色彩を、「かた」は模様を意味しています。琉球時代は、王朝のお抱え絵師が意匠図案を描き、それを職人に命じて染めさせたと言われています。

絵師が創り出す模様は、前例のないもの新しいものが求められ、染め終わると二度と同じ模様が染められないように型紙を王家に返して焼却されました。

王宮で結婚式などの祝儀があるたびに、絵師たちは参列する王朝高官たちの衣装のために、華麗な紅型の下絵を描きました。つまり、紅型とは上流階級のものであり、上流階級の我がままから生まれたものともいえるのです。

衣装の縫い方も決して庶民のものではなく、衿が広くて長いなど日常生活とは無縁な能装束と同じ手法が使われています。色彩も黄色が中心で、この色は王族や貴族でなければ使用できない禁色(きんじき)とされました。

「知らないと後悔する着付け教室の話」が集英社に取材されました

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